はじめに
京都市は2026年3月から宿泊税の改定を計画しており、現行の最高額1,000円から大幅に引き上げ、最高で1万円を徴収する方針を固めました。
これは定額制の宿泊税として全国最高額となります。
今回は、京都市宿泊税についてご紹介します。
宿泊税の概要と改定のポイント
京都市は宿泊税の上限額を1泊1000円から1万円に引き上げる方針を発表。2026年3月からの適用を目指し、市民生活と観光振興の両立を図る。https://t.co/Tk9uAktqHK pic.twitter.com/KWH8ZK4sSf
— 大紀元 エポックタイムズ・ジャパン (@epochtimes_jp) January 9, 2025
宿泊税は、自治体が条例を制定し、総務大臣の同意を得て独自に課税できる地方税の一種です。
京都市では2018年から導入され、修学旅行生とその引率者を除く市内全てのホテルや旅館の利用者から徴収されています。
新税率の詳細
改定後の税率は以下の5段階に細分化されます：
- 6,000円未満の宿泊：200円
- 6,000円以上2万円未満：400円
- 2万円以上5万円未満：1,000円
- 5万円以上10万円未満：4,000円
- 10万円以上：10,000円
税収と使途の展望
改定後の税収は、2023年度の52億円から約2.5倍となる130億円程度を見込んでいます。この増収分は主に以下の用途に活用される予定です：
- 文化財の修繕費用への補助
- 無電柱化による景観保全事業
- 観光案内やマナー啓発のための情報発信
- オーバーツーリズム対策
導入の背景と経緯
京都市では5年ごとの制度見直しを実施しており、2024年には大学や経済団体の有識者による会議を設置し、検討を重ねてきました。
特に深刻化するオーバーツーリズムへの対策費用の確保が、今回の税率引き上げの主要な理由となっています。
今後の展望と課題
専門家からは、税率の引き上げについて、高額宿泊者の負担を適正化する意義が認められる一方で、使途の透明性確保と市民・観光客への説明責任の重要性が指摘されています。
また、日本一の観光都市として、他の自治体のモデルケースとなることも期待されています。
改定案は2024年2月の定例市議会に提出される予定で、議会での可決と総務大臣の同意を経て、2026年3月からの実施を目指しています。
京都市宿泊税とは：まとめ
全国11の自治体で導入されている宿泊税の中で、定額制としては最高額となる今回の改定は、観光地経営における新たな指標となる可能性を秘めています。
宿泊税の増収により、京都市は観光インフラの整備や文化財保護、さらには市民生活との調和を図るための施策を強化できると期待されています。
一方で、高額な宿泊税が観光需要に与える影響についても注視が必要とされ、観光産業への影響を見極めながら、柔軟な運用が求められています。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪
