はじめに
シリアのアサド政権は中東情勢を理解する上で欠かせない存在です。
本記事では、アサド政権の歴史、成立時期、そしてアメリカとの複雑な関係について詳しく解説します。
目次
アサド政権とは?
ハマ中央刑務所が反体制派により解放された。シリアにおける強制失踪・拷問の犠牲者・サバイバーそして家族達と深く関わってきた人間として涙を堪えられない。解放された人びとは政治犯ではなく、アサド政権に恣意的かつ不当に拘束された市民。解放者の中には1980年代から40年投獄されていた者もいる。… pic.twitter.com/gTOEdT4Cbb
— Icchiku Yamada (@IcchikuYamada) December 6, 2024
アサド政権は、シリアの政治支配を続けているバース党中心の権威主義体制です。
政権の中心人物は、ハフェズ・アル=アサドとその息子バッシャール・アル=アサドです。
アサド政権の成立はいつから?
- 1971年: ハフェズ・アル=アサドが軍事クーデターを成功させ、シリア大統領に就任。これがアサド政権の始まりです。
- 2000年: ハフェズの死後、息子のバッシャール・アル=アサドが政権を引き継ぎ、現在まで続いています。
アサド政権とアメリカの関係の変遷
冷戦時代(1970年代-1990年代)
- 立場: ソビエト連邦(現在のロシア)寄り
- 状況: アサド政権は冷戦中、ソ連と緊密な関係を築き、アメリカと対立しました。
2000年代初頭: バッシャール政権の誕生
- 期待: 改革的指導者として期待されたものの、強権的な政策が強化されました。
- アメリカの姿勢: テロ支援国家としてシリアを非難し、経済制裁を課しました。
シリア内戦とアメリカの介入(2011年以降)
- 内戦勃発: アラブの春の影響でシリア内戦が勃発。
- アメリカの対応:
- アサド政権を批判し、反政府勢力を支援。
- しかし、「イスラム国(ISIS)」の台頭により、アメリカはシリアでの軍事介入を余儀なくされました。
現在の関係(2020年代)
- アメリカはシリアに対する制裁を継続し、政権打倒の姿勢を崩していません。
- 一方で、ロシアとイランの支援により、アサド政権はシリアの大半を掌握しています。
まとめ: アサド政権とアメリカの関係の特徴
- 対立の根本: 冷戦以来の地政学的対立が基盤。
- 内戦以降: アメリカはアサド政権に対し経済制裁と軍事介入を行い、敵対関係が深まっています。
アサド政権の歴史は、シリア国内だけでなく国際政治の複雑な力関係を反映しています。今後も中東情勢において重要な役割を担うことは間違いありません。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪