はじめに
中国のテクノロジー業界において、重要な存在感を示してきた百度(バイドゥ)が、大きな転換期を迎えています。
今回は、この「中国のGoogle」と呼ばれる企業の全容と、最新の動向についてご紹介します。
百度の基本情報と成長の軌跡
中国百度、AIモデルをオープンソース化へ 競争激化で戦略転換 https://t.co/RtuDGJw4Cv
— ロイター ビジネス (@ReutersJapanBiz) February 14, 2025
創業からの急成長
2000年1月、北京大学出身の李彦宏氏によって設立された百度は、中国最大の検索エンジンとして知られています。
創業者の李氏は、米国での経験を活かし、中国市場に特化したサービスを展開。
2005年にはNASDAQに上場を果たし、初日から354%という驚異的な株価上昇を記録しました。
主要サービスと市場シェア
検索エンジンを中核事業としながら、百度百科、地図サービス、AIチャットボットなど、多岐にわたるサービスを展開しています。
中国本土では、GoogleやBingなどの海外サービスが利用できない環境下で、圧倒的なシェアを維持してきました。
AIへの積極投資と最新動向
AI開発への注力
2014年には、元スタンフォード人工知能研究所所長のアンドリュー・ングをチーフサイエンティストとして迎え入れ、AI開発に本格的に着手。音声認識技術や自動運転技術の開発で成果を上げています。
最新のAI戦略転換
2024年に入り、百度は大きな戦略転換を発表しました。次世代AIモデル「アーニー」を6月30日からオープンソース化する方針を明らかにしたのです。
これまでクローズドソース型にこだわってきた同社が、この決断を下した背景には、競合他社との激しい競争があります。
市場での現状
現在のAIチャットボット市場では、以下のような月間アクティブユーザー数となっています:
- バイトダンスの「Doubao」:7,860万人
- ディープシーク:3,370万人
- 百度の「アーニー・ボット」:1,300万人
今後の展望と課題
オープンソース化の意義
アーニー4.0は、OpenAIのGPT-4に匹敵する性能を持つとされています。
オープンソース化により、開発者コミュニティとの協力が促進され、さらなる技術革新が期待されます。
競争力強化への取り組み
4月1日からはAIチャットボット「アーニー・ボット」の無料化も実施。市場シェア拡大を目指す積極的な施策を展開しています。
アーニー4.5シリーズの段階的なリリースも予定されており、AI市場での存在感を高める戦略を推進しています。
中国百度とは:まとめ
創業以来、中国のインターネット産業を牽引してきた百度は、AI時代において新たな挑戦を続けています。
オープンソース化という大きな戦略転換により、今後どのような発展を遂げるのか、世界中から注目が集まっています。
検索エンジンからAI企業への転換を図る百度の動向は、グローバルなテクノロジー産業の未来を占う重要な指標となるでしょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪















