はじめに
中国の地方都市で増加する「ゴーストタワマン」―誰も住まない巨大な高層マンション群が、中国の不動産危機を象徴する存在として世界の注目を集めています。
特に三線以下の地方都市では、新築マンションの空室率が30%にも達する深刻な状況に直面しています。
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新型都市化政策がもたらした歪な開発
中国で「ゴーストタワマン」が増えている…誰も住みたくない田舎にタワマンが建つ「驚きの理由」 : https://t.co/HrV8M2Vqox #現代ビジネス
— 現代ビジネス (@gendai_biz) January 31, 2025
2014年、習近平政権は「新型都市化」という新政策を打ち出しました。
この政策は、超大都市や特大都市への人口流入を抑制し、代わりに中小規模の都市development開発を推進するというものでした。
一見理にかなった政策に思えましたが、この方針が後の「ゴーストタワマン」問題の伏線となったのです。
地方都市への過剰投資
政策に呼応する形で、特に中西部の地方都市では大規模なマンション開発が進められました。
不動産最大手の碧桂園（カントリーガーデン）をはじめとする開発業者は、かつて農地だった場所に次々と高層マンションを建設。
しかし、これらの開発の多くは実需を無視した「低密度の都市建設」だったのです。
深刻化する空室問題
驚くべき空室率の実態
KEホールディングスの調査によると、都市のランクによって空室率に明確な違いが見られます：
- 一線都市（北京、上海など）：7%
- 二線都市（省都級）：12%
- 三線都市：16%
特に衝撃的なのは、新築マンションの空室率が30%に達することです。
日本の空き家問題が古い建物の放置という課題を抱えているのに対し、中国では真新しい高層マンションが空っぽのまま放置されているという異様な状況が生まれています。
なぜ誰も住まないのか
ミスマッチする需要と供給
この問題の本質は、人々の実際のニーズと開発計画の不一致にあります。
多くの中国人が望むのは、単なる「都市居住」ではなく、「北京や上海のような大都市での生活」なのです。
交通の便が悪く、産業基盤のない郊外に建設された高層マンションは、都市としての本質的な魅力を欠いていました。
深刻化する経済への影響
三線以下の都市では、家計資産に占める不動産の割合が著しく高く、地方政府の財政も土地販売に大きく依存しています。
そのため、不動産価格の下落は地方経済に致命的な打撃を与えかねない状況です。
実際、2021年以降の不動産市場の低迷は、これらの地方都市により深刻な影響を及ぼしています。
今後の展望：まとめ
現在、中国政府は不動産産業の野放図な発展を抑制する規制を導入していますが、すでに建設された「ゴーストタワマン」の問題は依然として解決への道筋が見えていません。
今後は、人口500万人以上の都市への人口集中を促す政策への転換が提言されていますが、その実現には多くの課題が残されています。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪
