経歴と学術的背景
朴裕河(パク・ユハ)教授は、1957年にソウルで生まれた韓国の日本文学研究者であり、世宗大学校の名誉教授です。
日本の慶應義塾大学と早稲田大学で学び、日本近代文学とナショナル・アイデンティティに関する研究で博士号を取得し、日韓文化交流に尽力してきた学者として知られています。
『帝国の慰安婦』と学術的論争
慰安婦被害者、『帝国の慰安婦』朴裕河教授に損賠2審で敗訴(中央日報日本語版) https://t.co/Wbsd1P4BzK
— 流星のグレン💫 (@guren_3) January 23, 2025
2013年に出版された『帝国の慰安婦』は、朴裕河氏の最も論争的な著作となりました。
本書では、慰安婦問題について従来とは異なる学術的アプローチを取り、多くの議論を巻き起こしました。
主な論点と法的経緯
- 2014年、慰安婦被害者9人が名誉毀損を理由に損害賠償請求訴訟を提起
- 2016年の1審判決では、被害者側に有利な判断
- 2023年10月、大法院(最高裁)が朴教授に無罪判決
- 2024年1月、控訴審で最終的に朴教授の無罪が確定
学問的自由をめぐる重要な判断
控訴審裁判所は、朴教授の著書を「学問的・客観的叙述」と評価し、以下のように判断しました:
- 学問的自由を保障する憲法的価値の重要性
- 学術的見解は社会的討論を通じて検証されるべき
- 過度に厳しい制限は学問的表現の萎縮を招く可能性
受賞歴と学術的評価
朴裕河教授は、日韓文化交流に貢献した学者として多くの賞を受賞しています:
- 2004年:日韓文化交流基金賞
- 2007年:大佛次郎論壇賞
- 2015年:アジア・太平洋賞特別賞、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞
朴裕河の『帝国の慰安婦』:まとめ
朴裕河教授の『帝国の慰安婦』をめぐる一連の法的論争は、学問的自由と歴史解釈の限界、そして sensitive な歴史的主題の学術的アプローチについて重要な問いを提起しました。
最終的な控訴審判決は、学術研究における表現の自由と批判的思考の重要性を再確認する結果となっています。
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