はじめに
東京女子医科大学の元理事長、岩本絹子容疑者(78)の事件は、日本の医療教育界に大きな衝撃を与えました。
「女子医大のプーチン」と呼ばれた彼女の10年に及ぶ統治から、権力と金銭への異常な執着が明らかになっています。
今回は、「女子医大のプーチン」についてご紹介します。
目次
恐怖政治で支配された名門医大
テレビドラマよりもひどいな.. — 「東京女子医大のプーチン」資金還流の手口とカネへの異様な執着心…元理事長宅に4億円の現金と金塊を保管https://t.co/jyqvkZ9SfH
— Legacy 44 (@605e) January 15, 2025
岩本容疑者は2014年、医療事故による経営危機を機に副理事長として抜擢されました。
その後、大学全体の経営を担う「経営統括部」の理事を兼任し、人事や経理など主要な管理機能を完全に掌握。
トップダウンによる強権的な運営手法から「女子医大のプーチン」というあだ名が付けられました。
側近による支配体制の確立
岩本容疑者は、以前から関係のあった葛西産婦人科の事務職員を経営統括部の幹部に登用。
周囲をイエスマンで固めることで、反対意見を許さない体制を構築しました。自身の意に沿わない人物は徹底的に排除し、大学運営を完全に私物化していったのです。
巧妙な資金還流システム
架空の建築アドバイザリー契約
元理事長は、業務実態のない1級建築士の男性(68)を非常勤嘱託職員として採用しました。
当初日給5万円程度だった報酬を毎月数百万円にまで引き上げました。この建築士への支払いを通じて、巧妙な資金還流システムを構築していたのです。
現金による受け渡しの実態
捜査によると、大学から建築士に支払われた約1億1700万円のうち、約3分の2が岩本容疑者へ還流されていたことが判明。
銀行口座の使用を避け、側近の女性(52)を通じて現金での受け渡しを行っていました。
東京メトロ葛西駅付近で二重にした紙袋に入れた現金を受け渡すなど、発覚を防ぐための周到な手口が用いられていました。
発覚した巨額の隠し資産
家宅捜索で明らかになった現金と金塊
2023年の捜査で、岩本容疑者の自宅や関係者のマンションから、総額約4億円相当の資産が発見されました。
その内訳は、現金で約2億円、金塊が約2億円相当。特に関係者のマンションでは、スーツケース内に1万円札の束が1億5000万円分も整然と並べられていたことが明らかになっています。
大学経営への影響
この一連の不正は、大学経営にも深刻な影響を及ぼしました。2021年度からは新入生の6年間の学費を約1200万円も値上げする事態に。
名門医大の信頼は大きく損なわれ、偏差値の低下など、教育機関としての評価にも影響が出ています。
「女子医大のプーチン」とは:まとめ
第三者委員会の報告書が指摘するように、岩本容疑者の「金銭やもうけへの強い執着心」は、大学運営に大きな歪みをもたらしました。
医療教育機関のトップとして求められる公共性や倫理性を完全に欠いた経営は、まさに独裁者になぞらえられるべきものでした。
この事件は、教育機関におけるガバナンスの重要性と、チェック機能の必要性を改めて浮き彫りにしたと言えるでしょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪