はじめに
韓国の尹錫悦大統領の支持率が、予想を覆す展開を見せています。
2024年12月の国会による弾劾決議後、一時16%まで下落した支持率が、わずか数週間で40%まで回復するという驚きの展開となりました。
この急激な支持率の回復の背後には、政治系YouTuberたちの活躍という新しい現象があります。
従来の新聞やテレビといったレガシーメディアに代わり、YouTubeが世論形成の新たな主役として台頭してきているのです。
本稿では、この異例の支持率回復の背景と、韓国のメディア環境の変化について詳しく見ていきたいと思います。
目次
支持率回復の驚くべき数字
なんと韓国で尹錫悦大統領の支持率が急上昇…!政治系YouTubeが新聞・テレビを凌駕し「保守勢力」超結集現象が起きている! : https://t.co/vsPpMj59mA #現代ビジネス #尹錫悦 #弾劾
— 現代ビジネス (@gendai_biz) January 8, 2025
2023年12月の国会による弾劾決議後、16%まで下落した尹錫悦大統領の支持率は、わずか数週間で40%まで回復。
与党「国民の力」の支持率も25.7%から34.4%へと大幅に上昇しました。
この急激な支持率の回復の背景には、従来のメディアとは異なる新たな情報発信源の台頭があります。
政治系YouTuberの台頭と影響力
レガシーメディアからYouTubeへのパワーシフト
文在寅政権時代、多くの保守系政治評論家やコメンテーターが既存メディアから解雇される事態が発生。
これをきっかけに、彼らの多くがYouTubeへと活動の場を移し、新たな政治言論空間を形成しました。
現役弁護士や元記者など、専門知識を持つYouTuberたちが、法的観点から弾劾審判の問題点を分かりやすく解説し、国民の理解を深める役割を果たしています。
デジタル時代の世論形成
政治系YouTuberたちは単なる情報発信者としてだけでなく、弾劾反対集会の組織化や後援金の管理など、実際の政治活動の中心的役割も担っています。
チャンネル登録者数が数十万人規模のYouTuberたちが連携することで、保守層の結集を促進。中には一日で1億ウォンの投げ銭を記録するチャンネルも出現しています。
朴槿恵前大統領の教訓
メディアの影響力を実感した過去
2017年の朴槿恵前大統領弾劾時、既存メディアによる偏向報道や根拠不明な噂の拡散が大きな影響を与えました。
「バイアグラニュース」に代表される扇情的な報道により、朴前大統領の支持率は4%まで急落。この経験が、保守層の既存メディアへの不信感を深める結果となりました。
新しい情報伝達手段の確立
現在の尹錫悦大統領に対する弾劾局面では、政治系YouTuberたちが従来のメディアに代わって保守層の意見を代弁。大統領側の主張や反論を詳細に報じ、バランスの取れた情報提供を心がけています。
今後の展望:まとめ
世界的にもSNSやYouTubeなどのインターネットメディアが選挙や政治に与える影響力は増大しています。
韓国においても、既存メディアの影響力が低下する一方で、政治系YouTubeが新たな世論形成の中心となりつつあります。
支持率の回復は、単なるメディアの力だけでなく、国民の情報収集手段の変化や、より多様な視点での議論が可能になったことを示しています。
今後も政治系YouTuberの影響力は増大していくことが予想され、韓国の政治における新たな力学が形成されつつあると言えるでしょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪