はじめに
福岡県内には、九州全体の防衛と災害対応の中核を担う複数の陸上自衛隊駐屯地があります。
この記事では、それぞれの駐屯地の役割・所属部隊・特徴・規模を詳しくご紹介します。
福岡の駐屯地が果たす役割とは?

引用元:unsplash
福岡県は本州と九州を結ぶ重要な地域であり、有事に備えた防衛の要所です。
また、九州北部の災害対応拠点としても活躍しており、広域での支援を行うための機動性に富んだ部隊が駐屯しています。
小倉駐屯地(北九州市)
所在地・概要
- 所在地:福岡県北九州市小倉南区北方
- 開設年:1950年
所属部隊
- 第40普通科連隊
- 第5高射特科群
- 小倉駐屯地業務隊
主な役割と特徴
小倉駐屯地は北部九州防衛の要であり、即応性に優れた普通科部隊を擁しています。対地・対空防衛の両面に対応可能で、近年は災害派遣の実績も多数あります。演習場や訓練施設も併設されており、教育訓練拠点としての役割も担います。
規模
- 面積:約63万㎡
- 駐屯隊員数:約1,400人
久留米駐屯地(久留米市)
所在地・概要
- 所在地:福岡県久留米市高良内町
- 開設年:1952年
所属部隊
- 第4師団司令部
- 第4通信大隊
- 第4偵察隊
- 第4後方支援連隊
主な役割と特徴
久留米駐屯地は、陸上自衛隊第4師団の司令部が置かれた九州防衛の中枢です。
九州北部を統括し、指揮系統・後方支援・情報収集・戦術運用を担当。
災害派遣では、熊本地震や豪雨災害などでも中心的役割を果たしました。
規模
- 面積:約85万㎡
- 駐屯隊員数:約2,300人
飯塚駐屯地(飯塚市)
所在地・概要
- 所在地:福岡県飯塚市伊岐須
- 開設年:1953年
所属部隊
- 第5施設大隊
- 第5施設群本部
主な役割と特徴
施設科部隊が配置され、道路・橋梁・滑走路などの整備・復旧を担います。
有事における機動展開の支援だけでなく、災害時には被災地域への道路確保・土砂崩れ対応などでも活躍。
土木技術に長けた部隊が多く在籍しています。
規模
- 面積:約35万㎡
- 駐屯隊員数:約700人
大牟田分屯地(大牟田市)
所在地・概要
- 所在地:福岡県大牟田市大字甘木
- 開設年:1953年
所属部隊
- 第4高射特科大隊(第4師団)
主な役割と特徴
大牟田分屯地は、福岡南部・熊本県北部の防空を担う高射特科部隊の前線拠点です。
地対空ミサイルなどを運用し、航空脅威に対応。定期的に対空射撃訓練も行われています。
規模
- 面積:約20万㎡
- 駐屯隊員数:約400人
大野城駐屯地(大野城市)
所在地・概要
- 所在地:福岡県大野城市
- 開設年:1960年
所属部隊
- 西部方面システム通信群第104基地システム通信中隊
主な役割と特徴
情報通信部隊が配置され、西部方面隊全体の通信網の維持管理を担当。
平時から有事までの通信インフラ構築・保全が任務です。
サイバー攻撃対応やデジタル技術にも精通した隊員が多く在籍しています。
規模
- 面積:約15万㎡
- 駐屯隊員数:約300人
福岡駐屯地(福岡市博多区)
所在地・概要
- 所在地:福岡県福岡市博多区
- 開設年:旧軍時代より運用
所属部隊
- 第4補給処福岡支処
- 陸上自衛隊福岡地区補給隊
主な役割と特徴
福岡駐屯地は物資や装備品の補給・輸送を担う後方支援拠点です。
全国各地からの装備を集約・分配し、各部隊の任務遂行を陰で支えています。
民間企業との連携による兵站効率化にも注力しています。
福岡の駐屯地と地域社会との連携
福岡県内の駐屯地では、地域イベントや防災訓練などの形で市民との交流を深めています。
とくに久留米、小倉などでは「駐屯地夏まつり」「記念行事」などが毎年開催されており、自衛隊の任務を知る良い機会にもなっています。
また災害時の初動対応において、地域自治体との連携も密に構築されています。
福岡にある主な駐屯地一覧:まとめ
福岡県には、久留米・小倉を中心に複数の自衛隊駐屯地が配置され、九州北部の防衛・災害対応を力強く支えています。
各駐屯地ごとに特色ある部隊が編成されており、普通科・施設科・高射特科・通信など多岐にわたります。
防衛の最前線であると同時に、地域に寄り添った存在として、今後も重要な役割を担っていくことは間違いありません。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪
- 「駐屯地」と「基地」の違いとは?自衛隊の施設をわかりやすく解説!
- 沖縄にある主な駐屯地一覧!その目的や役割・特徴・規模を徹底解説!
- 東京にある主な駐屯地一覧!その目的や役割・特徴・規模を徹底解説!















