はじめに
受験を目前に控えた大切な時期に、インフルエンザにかかってしまったらどうなるのだろうか。受験生本人はもちろん、保護者の方も大きな不安を感じるでしょう。しかし、ほとんどの試験には、体調不良者への救済措置や追試験の仕組みが用意されています。
このページでは、受験直前や当日にインフルエンザと診断された場合の受験可否や、高校受験・大学受験ごとの具体的な救済措置、そして保護者の方と受験生が取るべき正しい対応について解説します。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
🤒 受験直前・当日にインフルエンザになったら受験はどうなる?
私以外の家族4人がインフルエンザに。次男と病院に来ました。このままだと私の感染も時間の問題。何とか予防できないかを相談したら自費1万円(診察料と薬)で予防できるイナビルという薬があるらしい!効果は10日間。これでサバイブします!中学受験の時に使う小学生もいるので知識として頭に入れておく… pic.twitter.com/44FncZVV7y
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発熱や体調不良がある場合、受験は受けられるのか
多くの場合、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症に罹患している受験生は、他の受験生への感染を防ぐため、本試験会場での受験が認められていません。これは、集団感染を防ぐための重要な措置です。
- 入室拒否の対象となる可能性が高い:高熱や激しい咳などの体調不良がある場合、試験会場の判断で入場を断られることがあります。
- 無理な受験は避けるべき:仮に受験できたとしても、万全でない体調で実力を発揮するのは困難であり、他の受験生に病原体を移してしまうリスクもあります。
インフルエンザと診断された場合の基本的な扱い
インフルエンザと診断された場合の基本的な対応は、「追試験・別日程での受験」が原則となります。
- 受験不可: 医師によりインフルエンザと診断され、学校保健安全法に基づき出席停止期間と判断された場合、通常、本試験日での受験は認められません。
- 救済措置の適用: この場合、各試験実施機関が定める追試験や別日程での受験、あるいは別方法による評価といった救済措置の対象となります。
- 診断書等の提出: 救済措置を受けるためには、医療機関で発行された診断書やインフルエンザ罹患証明書などの提出が必須となることが一般的です。
無理に受験することのリスクと注意点
「もしかしたら大丈夫かも」と無理をして受験することは、いくつかの大きなリスクを伴います。
- 学力発揮の困難さ: 高熱や倦怠感がある状態で、集中力を持続させ、最大限の学力を発揮することは非常に困難です。
- 症状の悪化: 無理をすることで体調がさらに悪化し、回復が遅れる可能性があります。
- 集団感染のリスク: 他の受験生や試験監督官への感染リスクが非常に高くなります。これは、受験会場全体に迷惑をかける行為となり得ます。
最優先すべきは体調の回復と、試験実施機関への迅速な連絡です。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
📚 高校受験・大学受験・共通テスト別の対応と救済措置
「火曜日、お疲れ様ドン!」
— アート工房@千葉県公立学力検査問題対策『千葉ドリNEXT』★★11/1新発売中★★ (@art_kobo1980) December 2, 2025
師走2日目、お疲れ様でした。
受験生は来年の受験へ向けて、追い込みに突入しますね。
インフルエンザや風邪の流行に気を配りつつ、
明日もまた、よろしくお願いします☺️#企業公式がお疲れ様を言い合う#企業公式相互フォロー#がんばろう企業公式#企業公式つぶやき部 pic.twitter.com/fyxzA7dxum
インフルエンザによる救済措置は、試験の種類や実施機関によって詳細が異なります。必ず、受験予定の試験の募集要項や受験案内を確認することが重要です。
高校受験の場合の追試・別日程の考え方
- 公立高校: 一般的に、インフルエンザなどのやむを得ない理由で受験できなかった場合は、追試験(別日程で実施される本試験と同じ形式の試験)が用意されていることがほとんどです。追試験の日程や出願方法は、都道府県や教育委員会によって定められています。
- 私立高校: 私立高校の場合、学校によって対応が分かれます。
- 追試験を設定している学校
- 別日程の入試(元々設定されている)への振替を認める学校
- 極めて稀ですが、救済措置がない学校(主に募集人数が少ない入試や推薦入試)も存在するため、必ず学校の募集要項を確認してください。
大学受験・私立入試での対応の違い
- 国公立大学(個別試験): 大学ごとに対応が異なりますが、インフルエンザと診断された場合、追試験(別日程の個別試験)の受験が認められるケースが多いです。ただし、診断書や罹患証明書などの提出期限が非常にタイトなことが多いため、迅速な連絡が必要です。
- 私立大学: 私立大学も対応は様々です。
- 別日程への振替: 別の入試日程(例:〇日目の試験から△日目の試験へ)への振替を認めるケース。
- 追試験: 大学が独自に追試験日を設定しているケース。
- 受験料の返還: 振替・追試験がなく、受験できなかった場合の受験料の返還措置があるケース(稀)。
共通テストでインフルエンザにかかった場合の措置
大学入学共通テストでは、インフルエンザなどのやむを得ない理由で本試験を受験できなかった受験生のために、「追試験」が設定されています。
- 対象: 発熱などの体調不良により本試験を受験できなかった場合。
- 日程: 本試験の数週間後に、別途日程で実施されます。
- 申請: 共通テストの追試験を受けるためには、定められた期間内に所定の手続きを行い、医師の診断書等を提出する必要があります。この手続きは本試験当日または翌日までという非常に厳しい期限が設けられているため、罹患が判明したらすぐに「大学入試センター」または「高校の先生」に連絡し、手続きを確認しましょう。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
📝 インフルエンザと診断された場合の正しい行動フロー
受験シーズン、インフルエンザが大流行していますね😷
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**インフルエンザと診断された場合、**パニックにならず、以下の手順で冷静に行動することが最も重要です。
まず最初にやるべきこと(医療機関・受診)
- 安静にする: 受験のことが気になっても、まずは体を休ませることが最優先です。
- 速やかに医療機関を受診: 発熱や体調不良を感じたら、すぐに医療機関を受診し、インフルエンザの診断を受けてください。
- 診断書・証明書を依頼: 受診の際、必ず**「インフルエンザと診断されたこと」「自宅療養が必要な期間(出席停止期間)」が記載された診断書**、またはインフルエンザ罹患証明書を医師に作成してもらってください。これは、追試験や救済措置を受けるために必須の書類となります。
学校・試験実施機関への連絡方法とタイミング
診断を受けた後、できるだけ早く(遅くとも受験当日・翌朝までには)、以下の場所に連絡を入れます。
| 連絡先 | 連絡する内容 | タイミング |
| 高校の先生 | 罹患の事実、診断された病名と療養期間、受験できない日程 | 判明次第すぐ |
| 試験実施機関 (大学入試センター、大学・高校の入試担当部署) | 罹患の事実と受験できない旨、追試験・別日程受験の有無の確認 | 高校経由または受験生(保護者)から直接 |
- 連絡は原則として電話で: メールやFAXではなく、口頭で確実に状況を伝えられる電話が最適です。
- 担当者名と指示内容をメモ: 誰に、いつ、どのような指示(例:診断書の提出期限、追試験の申請方法)を受けたかを必ず記録しておきましょう。
診断書や証明書が必要になるケース
追試験・別日程受験の救済措置を受ける場合、ほぼすべてのケースで診断書などの公的な証明書が必要になります。
- 必要事項: 診断書には以下の情報が明確に記載されている必要があります。
- 受験生氏名
- 診断名(インフルエンザA型/B型など)
- 医師が判断した発症日
- 出席停止期間(自宅療養期間)
- 医療機関名、医師名、日付
- 提出期限: 診断書は提出期限が設けられていることがほとんどです。医療機関を受診したら、すぐに試験実施機関の指示に従って提出してください。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
🛡️ 受験前にできるインフルエンザ予防と体調管理のポイント
受験直前の不安を少しでも減らすために、日頃からの予防と体調管理が何よりも重要です。
受験直前期に特に気をつけたい生活習慣
- 十分な睡眠: 免疫力を維持する基本です。睡眠不足は体調を崩す大きな原因となります。
- 栄養バランスの取れた食事: 偏食を避け、特にビタミン類を意識的に摂取し、腸内環境を整えることも免疫力アップにつながります。
- 適度な保湿: 空気が乾燥すると、ウイルスが体内に侵入しやすくなります。加湿器の利用やマスクの着用で、のどや鼻の粘膜を乾燥から守りましょう。
家庭内・学校・塾での感染対策
- 手洗い・うがいの徹底: 外出先から帰宅した際や、食事前には必ず行いましょう。
- 不要不急の外出を控える: 人混みの多い場所への外出は、受験直前期は極力避けるようにしましょう。
- 換気: 定期的に部屋の窓を開け、室内の空気を入れ替えることで、ウイルス濃度を下げる効果があります。
- 家族も予防を徹底: 家族がウイルスを持ち込まないよう、受験生本人だけでなく、同居する家族全員が手洗いやマスク着用などの予防対策を徹底することが大切です。
体調に異変を感じたときの早めの判断基準
「気のせいかな」と思っても、少しでも普段と違う異変を感じたら、すぐに休む判断をしましょう。
- 具体的な異変: 悪寒、のどの痛み、軽い咳、倦怠感、微熱など。
- 判断基準: **「もし今日が試験本番だったら、この状態で実力を出せるか?」**を基準に判断しましょう。少しでも不安があれば、無理せず学習を中断し、すぐに横になって休息を取るべきです。
- 早めの受診: 症状が軽いうちに医療機関に相談することで、インフルエンザだった場合も早期に正しい対応(療養、連絡)が取れます。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
🌱 インフルエンザで受験できなかった場合の進路と考え方
追試験や別日程の受験が必要になったとしても、そこで実力を発揮できればゴールは達成できます。気持ちを切り替えて対策に臨みましょう。
追試・別日程を受ける場合の注意点
- 試験範囲や形式の確認: 追試験が本試験と全く同じ形式・範囲とは限りません。必ず、試験実施機関に確認し、変更点がないかチェックしましょう。
- 体調の完全回復を優先: 焦って勉強を再開するのではなく、まずは医師の指示通りに療養期間を全うし、体調を完全に回復させることが最優先です。本調子でない状態で勉強しても効率は上がりません。
- メンタル面のケア: 不安や焦りが大きくなるのは当然です。保護者や学校の先生と状況を共有し、精神的な負担を減らすことが大切です。
志望校・受験計画を見直すという選択
もし、すべての受験機会を失ってしまった場合や、体調不良で予定していたすべての受験校が受けられなくなった場合は、進路計画を見直すという現実的な選択肢も出てきます。
- 二次募集の検討: 公立高校や一部の私立高校では、追加の募集(二次募集)を行うことがあります。
- 浪人という選択: 志望校への思いが強い場合は、浪人して来年を目指すという選択肢も考えられます。
- 学校の先生との相談: 受験のプロである学校の先生に、現在の状況を詳しく伝え、最も現実的かつ最善の進路について相談しましょう。
保護者として知っておきたい心構えとサポート
インフルエンザによる受験中止は、受験生にとって非常に大きな精神的ショックです。保護者の方は、以下の心構えでサポートにあたってください。
- まずは体調の回復を最優先: 受験のことは一度脇に置き、「治すこと」に専念させてあげましょう。
- 責めない・焦らせない: 「なぜこの時期に」といった責める言葉や、焦らせるような言動は避けてください。受験生本人が一番つらい状況にいます。
- 情報収集と事務手続きの代行: 診断書の手配、試験実施機関への連絡、追試験の申請など、体力と精神力を使う事務手続きは、保護者の方が冷静になって代行してあげましょう。
**「大丈夫。最善の道は必ずある」**という安心感を言葉と行動で示し、精神的な支えになることが最も重要なサポートです。
受験直前期の基本対策は“うつらない・うつさない”♪
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最後までお読み頂きましてありがとうございました。♪(^^♪















