旧正月の飾りにはどんな意味がある?種類・飾り方・時期を日本向けにわかりやすく解説

アフィリエイト広告を利用しています。

はじめに

旧正月(春節)が近づくと、中華街などは赤を基調とした華やかな装飾で彩られます。これらの飾りには、単なる装飾以上の、新年への切なる願いが込められています。

「なぜ赤色が多いの?」「あの逆さまの『福』の字にはどんな意味があるの?」

この記事では、旧正月の代表的な飾りである春聯(しゅんれん)や福の文字の意味、正しい飾り方や時期について、日本の文化と比較しながらわかりやすく解説します。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

🧧 旧正月に飾りをする意味とは?まず知っておきたい基本

旧正月飾りの文化を理解するために、基本的な目的と色に込められた意味を知りましょう。

旧正月飾りの目的(厄除け・福招き)

旧正月飾りの最大の目的は、**「古い年の厄を払い、新しい年に福と幸運を招き入れること」**です。

これは、日本の正月飾り(門松やしめ縄)が、年神様を迎える目印や、魔除けの意味を持つことと共通しています。華やかな飾りは、神々や福を招き入れるための準備であり、家庭や街に活気をもたらすためにも欠かせません。

なぜ赤色の飾りが多いのか

旧正月飾りは圧倒的に赤色が基調となります。これには二つの重要な意味があります。

  1. 魔除け・厄除け:中国の民間信仰では、赤色は邪気や悪霊が嫌う色とされており、強力な魔除けの効果があると考えられています。
  2. 喜び・慶事の象徴:赤色は、幸福、喜び、そして活力を象徴する色であり、新年を祝うのに最もふさわしい「おめでたい色」です。

文字や装飾に使われる**金色(黄色)**は、富や繁栄を意味し、赤色と組み合わされることで、最高の幸運と財産を願うことを表現します。

旧正月と春節の関係

「旧正月」は日本での一般的な呼び方で、中国語では「春節(チュンジエ)」と呼ばれます。

飾りにおいても、その名は反映されており、飾られるものには「春」の文字が多用されます。「春」は、寒い冬が終わり新しい季節(一年)が始まることを意味し、生命力や希望の象徴です。

日本の正月飾りとの根本的な違い

項目旧正月飾り(春節飾り)日本の正月飾り(門松・しめ縄)
主な色赤、金(黄色)緑(松)、白(紙垂)、茶(縄)
目的の強調点福招き、富の繁栄、活気年神様の依代、魔除け、清浄
主な素材紙(春聯、切り絵)、布(提灯)自然素材(松、竹、稲藁)

旧正月飾りは、文字(願い)と色(魔除け・喜び)を重視する傾向が強いのに対し、日本の飾りは自然素材に宿る神聖さや清浄さを重視します。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

📜 旧正月の代表的な飾りの種類と意味一覧

旧正月に欠かせない代表的な飾りと、そこに込められた意味を詳しく見ていきましょう。

春聯(しゅんれん)の意味と特徴

春聯は、赤い紙に黒や金色の墨で縁起の良い対句(つい‐く)を書いたもので、旧正月飾りの筆頭です。

  • 特徴:門や玄関の両脇に縦長に貼り、上部にも横長の句を貼るのが一般的です。
  • 意味:一年間の幸運、富、健康、平和などの願いを込め、魔除けとしても機能します。

福の文字(倒福)が持つ意味

玄関や壁によく貼られている、大きな「」の文字も代表的な飾りです。特に、この「福」の字を逆さまに貼る習慣があります。

  • 意味:「福」を逆さまに貼ることを中国語で「倒福(dào fú)」と言いますが、「倒(dào)」の音と、「到(dào):至る、訪れる」という音(発音)が同じです。
  • 縁起:この語呂合わせから、「福が倒れてくる(福が訪れる)」という意味になり、新年に福を招き入れる縁起担ぎとして行われます。

赤提灯・剪紙(切り絵)の役割

  • 赤提灯(紅灯籠)
    • 意味慶事と団欒を象徴します。温かい光は、家族が集う場所を示し、幸福を招き入れる道標となります。
    • 役割:家や街全体を華やかに飾り付け、お祝いの雰囲気を高めます。
  • 剪紙(せんし/切り絵)
    • 意味:紙を繊細に切り抜いて、縁起の良い文字や動物、物語などを表現します。
    • 役割:窓や壁に貼り、芸術性と福を招く意味を兼ね備えます。春の文字や龍、魚(富の象徴)などがモチーフによく使われます。

龍・獅子モチーフの縁起

旧正月シーズンは特に、その年の干支や、力の象徴である龍や獅子のモチーフが多く使われます。

  • 最強の幸運、権力、成功の象徴。一年間の運気の上昇を願います。
  • 獅子魔除け、厄除けの象徴。獅子舞として悪霊を追い払う役割も担います。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

🏠 旧正月飾りの正しい飾り方と場所

飾りにはそれぞれ正しい場所と方法があります。特に「福」の文字を逆さまにする習慣は重要です。

玄関・入口に飾る場合のポイント

  • 春聯:基本的に門や玄関の両側に、左右対称になるように貼ります。最も外側にある飾りであり、家の顔として幸運を招き入れ、厄を遮る役割を持ちます。
  • 提灯:玄関の上部や門柱などに吊るし、華やかな雰囲気と道標の役割を果たします。

室内・壁・窓に飾るときの注意点

  • 室内:家の中心やリビングなどの集まる場所に龍や提灯を飾ります。
  • :窓ガラスには**剪紙(切り絵)**を貼ることが多いです。外から見ても美しいだけでなく、窓からの福の流入を促す意味があります。
  • 注意点:飾り付けは清潔な場所に行い、不潔な場所やトイレなどには貼らないのがマナーです。

福の文字を逆さに貼る理由

倒福=福が至る」の語呂合わせによる逆さまの「福」の文字は、主に以下の場所に貼られます。

  • 玄関ドア:福が家の中に流れ込んでくるように、内側に向けて貼ることもあります。
  • 米櫃(こめびつ):食に困らないように、福(富)が常に満たされていることを願って逆さに貼ります。
  • ゴミ箱:ゴミ箱に貼る場合は、**「福を捨てる」**ことのないように、あえて逆さまにはしません(逆さまにすると福が訪れてしまうため)。

家庭用と店舗用での飾り方の違い

  • 家庭用:春聯や福の字など、個人の幸福や家族の健康を願うシンプルな飾りが中心。
  • 店舗用金運や商売繁盛を願う意味合いが強く、龍や獅子のモチーフ、金色の提灯などが多く使われます。全体的に、より派手で目立つように飾られます。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

⏳ 旧正月飾りはいつからいつまで?飾る時期の目安

日本の正月飾り同様、旧正月飾りにも飾る時期の目安があります。

飾り始めるタイミング

旧正月飾りを飾り始めるのは、一般的に旧正月の1週間前からです。

これは、旧暦でいう大晦日にあたる日までに家を清め、古いものを一掃し、新しい飾りで福を迎える準備をするためです。

旧正月当日の扱い方

飾りは、旧正月の元日を迎え、春節の連休中はずっと飾っておくのが一般的です。特に提灯などは、夜通し灯して、新年の喜びを表し続けます。

いつ片付けるのが一般的か

片付けの時期は地域や風習によって異なりますが、主に以下の時期に片付けます。

  1. 旧暦1月15日(元宵節/げんしょうせつ):旧正月の一連の行事が終わる日。この日に片付けるのが最も一般的です。
  2. 旧暦2月2日(春龍節):この頃まで飾っておく地域もあります。

長く飾っておくほど福が続くとも考えられますが、飾りを外すタイミングは、その年の最初の満月(元宵節)を目安にすると良いでしょう。

地域や家庭による違い

中国北方では雪解けを待ってから片付けるなど、地域の気候や、家庭の行事に対する熱心さによって、飾る期間には幅があります。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

🇯🇵 日本の正月飾りとの違いと取り入れ方のポイント

日本で旧正月の文化を体験し、飾りを取り入れるためのポイントを紹介します。

日本のしめ縄・門松との違い

日本のしめ縄や門松は「神様を迎える準備」であり、神聖で清潔な素材が使われます。これに対し、旧正月飾りは、**「福を呼び込むための華やかな歓迎」であり、「色(赤)」「文字(春聯)」**による意思表示がより直接的です。

また、日本の正月飾りは、松の内(一般的に1月7日か15日)には片付けますが、旧正月飾りは約2週間程度長く飾られます。

日本の住宅で取り入れやすい旧正月飾り

日本の住宅で本格的な春聯を貼るのが難しい場合でも、以下のような飾りなら気軽に楽しめます。

  • 小型の「福」の字:冷蔵庫や窓の内側など、目立たない場所に逆さまの「福」のシールや切り紙を貼る。
  • 赤い提灯型のオーナメント:玄関先に小さな赤い提灯型の飾りを吊るす。
  • 金色の装飾:金色の龍のモチーフや、赤と金を組み合わせたペーパーオーナメントをリビングに飾る。

飾る際に気をつけたいマナー

旧正月飾りは、中国語圏の方々にとっては非常に重要な意味を持ちます。

  • 尊重の念を持つ:単なるエキゾチックな装飾ではなく、その年に福を招く真剣な願いが込められていることを理解しましょう。
  • 飾る場所:春聯などを飾る際は、左右対称を意識するなど、伝統的な配置を崩さないようにすると良いでしょう。

さりげなく旧正月を楽しむ工夫

飾りそのものでなくても、赤と金のカラーリングのアイテムをこの時期だけ多く取り入れたり、旧正月に縁起の良い食べ物(餃子、みかんなど)を家族で囲んだりすることで、さりげなく旧正月の文化を楽しむことができます。


旧正月の飾りは、赤と金色の力強さで、新しい一年への期待と喜びを表しています。

何を飾ればいいか迷ったらこれ♪

最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪

スポンサーリンク