はじめに
沖縄には、陸上自衛隊が有する複数の駐屯地が点在しており、日本の南西防衛の最前線として重要な役割を果たしています。
この記事では、沖縄県内にある主な駐屯地の所在地・役割・所属部隊・特徴などを詳しく解説します。
沖縄の駐屯地とは?その重要性とは

引用元:unsplash
沖縄本島は南西諸島防衛の要であり、地政学的にも中国・台湾に近いため、防衛上の拠点として多くの自衛隊基地や駐屯地が置かれています。
自衛隊の活動は、有事対応だけでなく、災害派遣や離島支援など、地域住民との連携も重要視されています。
那覇駐屯地(那覇市)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県那覇市字当間301
- 設立:1956年
所属部隊
- 陸上自衛隊第15旅団司令部
- 第15後方支援隊
- 第15通信隊
- 第15飛行隊(ヘリコプター部隊)など
役割と特徴
那覇駐屯地は沖縄県内の陸上自衛隊の中枢であり、南西諸島の防衛、災害時の後方支援、離島輸送などに対応しています。司令部機能を有し、行政・作戦の両面で中核的な役割を果たしています。
規模
職員数:約2,000人
面積:約72万㎡
与那原駐屯地(与那原町)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県島尻郡与那原町字与那原1101
- 設立:2019年(比較的新設の駐屯地)
所属部隊
- 第15高射特科連隊第1中隊
役割と特徴
地対空ミサイルPAC-3を配備し、航空防衛を担う最新鋭の部隊が配備されています。首都圏や那覇空港周辺の防空強化を目的とした拠点です。
規模
職員数:約150名
面積:約10万㎡
那覇分屯地(那覇市・那覇空港隣接)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県那覇市字鏡水150
- 設立:航空自衛隊と陸自の共同使用区域
所属部隊
- 航空自衛隊那覇基地と併設
- 陸上自衛隊第15飛行隊の一部航空支援部隊
役割と特徴
航空自衛隊の那覇基地に併設され、空港機能との連携に優れているため、航空輸送や災害時の緊急支援に迅速に対応可能な駐屯地です。
宮古島駐屯地(宮古島市)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県宮古島市上野野原
- 設立:2019年
所属部隊
- 宮古島警備隊
- 地対艦・地対空ミサイル部隊
役割と特徴
中国海軍の動向を監視する南西諸島防衛の前線基地で、島嶼防衛を目的とした部隊が配備されています。ミサイル配備により地域住民との対話も重視されています。
規模
職員数:約500名(増員中)
面積:約20万㎡
石垣駐屯地(石垣市)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県石垣市開南
- 設立:2023年(最新の駐屯地)
所属部隊
- 石垣警備隊
- 地対艦・地対空ミサイル部隊
役割と特徴
南西シフトの象徴ともいえる最新の駐屯地で、尖閣諸島に最も近く、有事に即応できる態勢が取られています。島内には警備・通信・火器運用の複数機能が設けられています。
与那国駐屯地(与那国町)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県八重山郡与那国町与那国
- 設立:2016年
所属部隊
- 与那国沿岸監視隊(地上レーダー部隊)
役割と特徴
日本の最西端に位置するこの駐屯地は、中国海軍の活動や台湾海峡情勢に対する監視機能を担っています。レーダーにより、航行する艦船や航空機を常時監視しています。
規模
職員数:約160名
機能:監視・情報収集専任
勝連分屯地(うるま市)
概要と所在地
- 所在地:沖縄県うるま市勝連南風原
- 設立:昭和期からの歴史を持つ分屯地
所属部隊
- 第15偵察隊
役割と特徴
本島東側の警備・監視を担っており、機動力の高い偵察部隊が拠点としています。演習やパトロールの頻度も高く、部隊の鍛錬が日常的に行われています。
駐屯地と地域の関係性
沖縄の自衛隊駐屯地は、防衛任務だけでなく、台風や地震などの災害時の出動、離島住民への支援活動、子ども向けのイベントなどを通じて地域と密接に連携しています。
また、各駐屯地では定期的に一般開放イベント(夏祭り、記念式典など)も行われており、地域住民との理解を深める場にもなっています。
沖縄にある主な駐屯地一覧:まとめ
沖縄県に点在する駐屯地は、南西防衛の最前線として極めて重要な役割を担っており、それぞれが異なる任務と機能を持っています。
那覇駐屯地を中心に、宮古島・石垣・与那国といった離島にも戦略的に配備されており、日本の領土・領海の防衛、さらには地域との共存共栄の姿勢が見て取れます。
今後も地域と連携しつつ、平時からの防衛・災害対策体制の強化が期待されます。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪
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