はじめに
将棋界最古のタイトル戦「王将戦」。最年少でこのタイトルを獲得した藤井聡太王将の活躍は、多くの注目を集めています。
しかし、この王将戦にはどのような歴史や特徴があるのでしょうか?
1950年の創設以来、日本の将棋界を牽引してきた王将戦の魅力を、独自の挑戦者決定システムや伝統ある対局場所、そして歴代の名勝負とともに解説していきます。
王将戦の概要と歴史
藤井聡太王将、歴代トップタイの王将戦10連勝なるか 第4局 | 毎日新聞 https://t.co/jx2YS6icwJ
— 銀杏(ぎんなん)@将棋ライター (@ginnan81) February 15, 2025
王将戦は、1950年に毎日新聞社によって創設された歴史ある将棋のタイトル戦です。
当初は一般棋戦としてスタートし、翌1951年にタイトル戦へと格上げされました。将棋界の最古参タイトル戦として、多くの名勝負を生み出してきました。
主催は長年にわたり毎日新聞社とスポーツニッポン新聞社が担当してきましたが、2025年度の第75期からは日本将棋連盟の単独主催となることが決定しています。
また、2021年度からはALSOKが特別協賛に加わり、「ALSOK杯王将戦」として開催されています。
王将戦の特徴
独自の挑戦者決定システム
王将戦の特徴的な点は、その挑戦者決定システムにあります。
一次予選、二次予選、そして挑戦者決定リーグという3段階の選抜を経て、王将への挑戦権を獲得します。
特に挑戦者決定リーグは7名による総当たり戦で、将棋ファンの注目を集める重要な戦いとなっています。
伝統ある対局場所
王将戦七番勝負の特徴として、全国各地の由緒ある旅館や料亭での対局が挙げられます。
特に静岡県掛川市の「掛川対局」と栃木県大田原市の「大田原対局」は、長年にわたって七番勝負の会場として親しまれてきました。
この伝統的な対局場所での対局は、将棋の文化的価値を高めるとともに、地域との結びつきを深める役割も果たしています。
王将戦の記録と栄光
歴代の記録保持者
王将戦では、大山康晴永世王将が通算20期の最多優勝記録を持っています。また、大山康晴は9連覇という最長連覇記録も保持しています。
現在は藤井聡太王将が、王将戦での連勝記録に挑戦中で、勝利すれば谷川浩司十七世名人、羽生善治九段と並ぶ歴代1位タイの10連勝となります。
持ち時間制度
王将戦の持ち時間は、段階によって異なります。一次予選と二次予選は3時間、挑戦者決定リーグは4時間となっています。
最も重要な七番勝負では、2日制で8時間という十分な持ち時間が設定され、封じ手も採用されています。
この充実した持ち時間により、より深い読みと高度な戦略が可能となり、質の高い対局が実現しています。
王将戦とは:まとめ
王将戦は、将棋界最古のタイトル戦として、その歴史と伝統を今日まで守り続けています。
挑戦者決定システムの厳格さ、由緒ある対局場所での開催、そして十分な持ち時間の設定など、将棋の真髄を追求する姿勢が随所に見られます。
2025年からは日本将棋連盟の単独主催となり、新たな時代を迎えようとしていますが、これまで築き上げてきた伝統と価値は、これからも大切に受け継がれていくことでしょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪















