はじめに
最近、中国人留学生によって公開された写真が韓国メディアで大きな話題を呼んでいます。
その舞台となったのが、北朝鮮の首都・平壌にある「大成百貨店」。国際制裁下にある北朝鮮で、なぜ高級ブランド品が堂々と販売されているのでしょうか?
大成(テソン)百貨店とは
【北朝鮮に留学中の中国人学生が「日本みたい!」と投稿した写真が話題に】
— 黒色中国 (@bci_) December 21, 2024
■スポーツ用品コーナーにはアディダスやナイキ
■化粧品コーナーとみられる場所にはシャネルやSK‐IIなどの有名ブランドが
■「北朝鮮への輸出を制限する対北朝鮮制裁に抜け穴がある」https://t.co/qXMsrPxlNn
大成百貨店は、平壌市内に位置する北朝鮮随一の高級百貨店です。この施設の最大の特徴は、金正恩総書記の統治資金調達を担当する北朝鮮労働党39号室による直接管理という点です。
つまり、この百貨店は単なる商業施設ではなく、体制の維持に直結する重要な資金源としての役割を担っているのです。
驚きの品揃え
中国人留学生が公開した写真によると、店内には以下のような世界的な高級ブランド製品が並んでいます:
- スポーツ用品:アディダス、ナイキなど
- 化粧品:シャネル、SK-IIなど
- 革製品:ジミーチュウの靴、コーチのバッグ
- 酒類:バランタイン30年などの高級酒
- タバコ:日本の「セブンスター」
特筆すべきは、これらの商品のほとんどが国連安全保障理事会の制裁決議により、北朝鮮への搬入が禁止されているという点です。
制裁の抜け穴と課題
この状況は、北朝鮮に対する国際制裁の実効性に疑問を投げかけています。高級品が平然と販売されている現状は、制裁網に重大な抜け穴が存在することを示唆しています。
専門家らは、これらの商品が以下のようなルートで北朝鮮に流入している可能性を指摘しています:
- 中国との国境地域における密輸
- 第三国経由での迂回輸入
- 外交官による持ち込み
社会的な影響と批判
この状況に対し、韓国のネットユーザーからは厳しい批判の声が上がっています。
一般市民が食糧難に苦しむ一方で、特権階級が贅沢品を享受している現実は、北朝鮮社会の深刻な格差を浮き彫りにしています。
また、若者をロシアに派兵して得た資金で贅沢品を購入しているのではないかという指摘や、米国製品を使用しながら反米プロパガンダを展開する矛盾を指摘する声も見られます。
北朝鮮平壌(ピョンヤン)の大成百貨店とは まとめ
大成百貨店の存在は、国際制裁の実効性と北朝鮮社会の二重構造という二つの重要な問題を提起しています。
制裁の実効性を高めるためには、こうした抜け穴の存在を認識し、より効果的な対策を講じる必要があるでしょう。
また、この事例は北朝鮮における経済格差の実態を示す象徴的な例としても注目に値します。
今後も大成百貨店の動向は、北朝鮮の社会状況を理解する上で重要な指標となりそうです。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪