はじめに
2024年11月29日、オーストラリアの議会は16歳未満の子どもたちがSNSを利用することを禁止する法案を可決しました。
この新しい規制は、SNS運営会社に対して、16歳未満の利用者がアクセスできないよう措置を講じることを義務づけるものです。
違反した場合、最大で49億円に相当する罰金が科されます。
本記事では、この法案が持つ背景、オーストラリア国内の世論、日本の反応、そして今後の展開について詳しく解説します。
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オーストラリアでの法案可決の背景
オーストラリア、16歳未満のSNS禁止法案を可決
— AFPBB News (@afpbbcom) December 2, 2024
オーストラリアの議会は11月28日、16歳未満のソーシャルメディア利用を禁止する法案を可決し、フェイスブックやインスタグラム、X（旧ツイッター）などに対する世界で最も厳しい取り締まりの一つを承認した。 pic.twitter.com/PzplOUYKl9
近年、SNSが子どもたちの日常生活や心の健康に与える影響についての懸念が高まりつつあります。
特に、SNSでのいじめや性被害、オンラインでの過度なプレッシャーにさらされるケースが増加しており、これらの問題を解決するための措置として、この法案が提案されました。
また、SNSが依存症や精神的な健康問題に関連しているという指摘もあります。
年齢を確認するためのシステムを今後1年以内に整備し、法案の実施に向けた準備を進めています。
国民の約77％がこの法案に賛成しており、主に子どもの安全を守るための取り組みとして支持されています 。
法案の詳細
この法案では、SNS運営会社に対して、16歳未満の利用者がアクセスできないように年齢確認システムを導入することを義務づけています。
もしSNS企業がこれを遵守しない場合、罰金が科せられます。
具体的には、最大で4950万オーストラリアドル（約49億円）という高額な罰金が課せられる可能性があります。
ただし、保護者や子ども自身に対する罰則は設けられていません 。
日本の反応：賛成と反対の声
可決に対し、日本国内でもさまざまな反応が寄せられています。
JR渋谷駅周辺で行ったアンケート調査では、親世代の15人中12人が賛成、3人が反対という結果が出ました。
賛成派は、SNSのリスクから子どもを守るために規制が必要だと考えており、反対派は「将来必ず使うツールなので、早いうちから使い慣れておく必要がある」と指摘しています 。
一方、若い世代では、反対派が多数を占めており、SNSを通じて情報ニケーションを大切にしていることが分かりました。
特に、高校生は「SNSを使わなければ、情報についていけなくなる」と懸念しています。
20歳の若者は「SNSを使うことでトラブルに巻き込まれがちだから、むしろ禁止が良い」と意見を述べています 。
法案に対する国際的な懸念
一方で、国際的には懸念の声も上がっています。
SNS禁止により「子どもたちがより隠された空間に追いやられ、必要な情報にアクセスできなくなる可能性がある」と警告しています。
また、旧フェイスブック（メタ）は、「十分な協議なしに法案が可決され、実施方法が不明確な点が多い」と不安を示しています 。
世界の対応：他国のSNS規制と子ども保護策
世界各国でも、子どものSNS利用に関するす。例えば、フランスでは保護者の同意がない限り、15歳未満の子どものSNS利用を制限する法律が制定されています 。
アメリカでは、ユタ州など一部の州で、未成年がSNSを利用する際に保護者の同意が必要という法律が施行されています。
日本の今後の議論と影響
日本でも、SNSの利用に関する議論が進んでおり、ネット上のいじめや有害コンテンツから子どもを守ることが期待されています。
三原こども政策担当大臣は、国内でも同様の取り組みを進めており、海外の事例を参考にしつつ、安全なインターネット環境の整備に向けた議論を進める意向を示しています。
まとめ：安全と自由のバランスを求めて
16歳未満のSNS利用禁止法案は、子どもの安全を守るための重要な一歩である一方で、自由な情報交換や自己表現の場を奪う可能性もあるため、慎重な議論が求められています。
今後、この法案がどのように実施されるか、またそれが子どもたちや社会に与える影響については引き続き議論が必要です。
日本をはじめとする他国でも、子どもたちを守りつつ、自由なインターネット利用を支援する方法を模索していくことが求められています。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪
