はじめに
近年、読売ジャイアンツの投手陣に大きな変化をもたらしている人物がいます。それが、「魔改造」の異名を持つ久保康生コーチです。
2024年、35歳でMVPを獲得した菅野智之投手の大復活の立役者として注目を集め、現在は田中将大投手の指導も手がけています。
投手としてのキャリアと、近鉄、阪神、ソフトバンクなど複数のチームで数々の名投手を育ててきた指導者としての経験を持つ久保コーチの軌跡と、その手腕について見ていきましょう。
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プロ野球選手としての活躍
田中には“限界説”も囁かれたが、今キャンプでは久保康生巡回投手コーチ(66)の手による“魔改造”で、復活の兆しを見せていると評判なのだ。 https://t.co/XOdzBmBPOS
— 週刊文春 (@shukan_bunshun) February 14, 2025
久保康生コーチは1958年に福岡県で生まれ、柳川商業高校で野球の道を歩み始めました。
高校3年時には甲子園に出場し、PL学園との接戦で惜しくも敗れるものの、その実力を見せつけました。
1976年のドラフト1位で近鉄バファローズに入団後、1978年にプロ野球デビュー。
近鉄バファローズと阪神タイガースで約20年にわたり活躍し、1997年に現役を引退しました。
投手コーチとしての輝かしい実績
近鉄時代の育成力
1998年から近鉄バファローズで投手コーチとしてのキャリアをスタートさせた久保康生コーチ。
この時期、大塚晶文選手や岩隈久志選手などの若手投手の育成に成功し、その手腕が高く評価されました。特に岩隈久志選手は後にメジャーリーグでも活躍する選手へと成長しました。
阪神での”魔改造”
2005年からは阪神タイガースに移籍し、さらなる手腕を発揮します。
藤川球児投手、能見篤史投手といった投手たちを大きく成長させ、特にランディ・メッセンジャー投手を中継ぎから先発に転向させて成功させた手腕は高く評価されました。
この時期の目覚ましい投手改造により、”魔改造”の異名を得ることとなります。
福岡ソフトバンクホークスでの実績
2018年からは福岡ソフトバンクホークスの二軍投手コーチとして、育成選手の大竹耕太郎投手を一軍で活躍できる投手へと成長させるなど、その指導力は衰えることを知りませんでした。
巨人での最新の成果
菅野智之投手の復活
2024年、読売ジャイアンツの巡回投手コーチとして、最も注目すべき功績を残しました。
3年間不調に苦しんでいた菅野智之投手の投球フォームを根本から見直し、体のねじりの修正など細部にわたる改良を重ねました。
その結果、菅野は15勝3敗、防御率1.67という素晴らしい成績を残し、最優秀選手賞を獲得するまでに復活。35歳での大復活は、久保コーチの指導力の証明となりました。
田中将大投手への指導
現在は田中将大投手の指導も手がけており、その技術指導の細やかさは高く評価されています。
特に”軽い力で投げる”という難しい技術において、田中投手のバランスの再現性の高さを評価しつつ、若手投手への指導にも活かそうとしている姿勢は、まさにベテランコーチならではと言えます。
指導者としての特徴:まとめ
久保康生コーチの指導の特徴は、投手一人一人の特性を見極め、その長所を最大限に引き出す能力にあります。
投球フォームの細かな修正から、メンタル面のサポートまで、総合的な指導力を持ち合わせています。
また、若手育成から、ベテラン選手の復活まで、幅広い年齢層の投手に対応できる柔軟な指導力も、その大きな特徴と言えます。
投手としての経験と、長年のコーチ経験を組み合わせた独自の指導法は、多くの投手たちから信頼を得ています。
このように、久保康生コーチは日本プロ野球界に欠かせない存在として、今なお第一線で活躍を続けています。
その指導力は、これからも多くの投手たちの成長と活躍を支え続けることでしょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪