はじめに
自衛隊員が持つ保険証は、一般の健康保険証とは異なる特別な制度が適用されます。現役隊員や退職後で保険証の種類が変わり、それぞれに特徴があります。
この記事では、自衛隊員の保険証の種類とその違い、制度の仕組みについてわかりやすく解説します。
自衛隊員が加入する保険制度とは?

引用元:unsplash
現役自衛官は「自衛官等共済組合」加入者
自衛隊に所属する現役の自衛官は、「自衛官等共済組合」の健康保険に加入しています。これは民間の健康保険や協会けんぽとは異なる、国家公務員向けの共済制度です。
自衛官等共済組合の特徴
- 健康保険と年金が一体となった制度
- 扶養者の医療費もカバー
- 医療費の自己負担は3割(一般と同様)
自衛官の保険証の種類とは?
1. 【現役隊員】共済組合員証(保険証)
自衛官として勤務中の隊員は「自衛官等共済組合員証」を保有します。
記載内容
- 被保険者記号・番号
- 所属組織名
- 本人か被扶養者の別
- 有効期限
この共済組合員証は、通常の健康保険証と同様に病院の窓口で提示して使用できます。
2. 【扶養家族】被扶養者証
現役隊員の家族(配偶者や子どもなど)が保険の扶養に入っている場合、「被扶養者証」が発行されます。
主なポイント
- 家族も共済制度により医療費が3割負担
- 被保険者(隊員)と連携した管理が行われる
- 同じ医療機関で利用可能
3. 【退職自衛官】退職後の健康保険証(任意継続または国民健康保険)
退職後、以下のような保険証に切り替わります。
① 任意継続被保険者証(最大2年)
退職後2年間は、希望すれば共済組合を継続することが可能です。これが「任意継続制度」です。
- 保険料は全額自己負担
- 同一の保険証を使い続ける
- 2年経過後は自動的に終了
② 国民健康保険証
任意継続が終了するか、選択しなかった場合、国民健康保険に加入する必要があります。
4. 【防衛省職員】国家公務員共済組合証
自衛官ではなく、防衛省の事務職員などの場合、「国家公務員共済組合」の健康保険証が発行されます。
- 自衛官等共済組合とは別制度
- 年金も国家公務員年金の対象
- 同じく扶養者もカバーされる
保険証の切り替えタイミング
入隊時
- 初任給の支給と同時に保険証が交付されます。
退職時
- 組合員資格を喪失し、保険証は返却。
- 退職日の翌日から新たな保険に加入が必要。
保険証をなくした場合の対応
- すぐに所属部隊の厚生係に届け出
- 再発行には一定の時間がかかる
- 扶養者証も同様に管理が必要
自衛隊保険制度の特徴とメリット
国家公務員向けの優遇制度
自衛官等共済組合は、民間よりも安定性が高く、給付の面でも優遇されています。
年金との一体型
保険証だけでなく、年金記録も共済組合が管理しているため、将来的なライフプラン設計にも役立ちます。
自衛隊員の保険証の種類:まとめ
自衛隊員の保険証には、「自衛官等共済組合員証」「被扶養者証」「任意継続被保険者証」などの種類があります。
現役時と退職後では制度が異なり、家族も保険の対象です。
共済組合制度は、国家公務員ならではの安定性と手厚い保障が魅力です。
入隊・退職時は切り替えに注意し、必要な手続きを忘れずに行いましょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪
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