はじめに
投資をする際に、リスク分散のために異なる資産を組み合わせることが重要ですが、その際に活用される指標の一つが相関係数です。
相関係数とは、ある資産と別の資産がどの程度似た動きをするかを数値化したもので、ポートフォリオを構築する上で欠かせないデータです。
相関係数を理解することで、「どの資産を組み合わせればリスクを抑えつつ安定したリターンを得られるのか?」を分析することができます。
本記事では、主要な資産クラス(株式、債券、金、暗号資産、不動産など)の相関関係を一覧で紹介し、それらをどのように投資戦略に活かせるのかを解説します。
相関係数とは?
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本指標は公表銘柄の信用買いと株価前日比の相関係数を用いて算出しています
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相関係数(Correlation Coefficient)は、2つの資産の値動きの関係を数値化した指標で、-1から1までの範囲で表されます。
- +1(完全正の相関):両資産は全く同じ動きをする。
- 0(無相関):両資産の値動きには関係がない。
- -1(完全負の相関):一方の資産が上がると、もう一方の資産は必ず下がる。
たとえば、日本株と米国株の相関係数が0.8であれば、比較的似た動きをすることがわかります。一方で、株式と金の相関係数が-0.3であれば、株式市場が不安定な時に金が上昇しやすい傾向があることがわかります。
主要資産の相関係数一覧
以下は、代表的な資産の相関係数の目安です。(データは市場状況により変動するため、参考値としてご覧ください。)
資産1 | 資産2 | 相関係数(目安) |
日本株 | 米国株 | 0.7 – 0.8 |
日本株 | 新興国株 | 0.6 – 0.7 |
米国株 | 新興国株 | 0.7 – 0.8 |
株式全般 | 債券(国債) | -0.2 – 0.0 |
株式全般 | 金 | -0.3 – -0.5 |
株式全般 | 暗号資産(ビットコイン) | 0.3 – 0.5 |
米国債券 | 金 | 0.2 – 0.4 |
米国債券 | 暗号資産 | -0.1 – 0.1 |
金 | 暗号資産 | -0.2 – 0.1 |
不動産(REIT) | 株式 | 0.5 – 0.7 |
このように、株式同士の相関は比較的高いものの、株式と金、株式と債券の相関は低いため、これらを組み合わせることでリスク分散が可能になります。
相関係数の活用方法
相関係数を活用することで、次のようなメリットがあります。
- リスク分散の最適化:相関が低い資産を組み合わせることで、市場全体の変動に対するリスクを軽減できる。
- リターンの安定化:一部の資産が下落しても、相関の低い別の資産が上昇することでポートフォリオ全体のバランスを取れる。
- 市場動向の予測:過去の相関データを分析することで、特定の市場状況における資産の動向を予測しやすくなる。
投資における相関係数の一覧:まとめ
投資において相関係数は、リスク管理と資産運用の最適化に欠かせない指標です。
特に、異なる相関を持つ資産をバランスよく組み合わせることで、安定したリターンを得ることができます。
市場環境は常に変化するため、最新のデータをもとに相関関係をチェックしながら、長期的な視点で資産運用を行いましょう。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪