はじめに
債権回収に関わる「サービサー」についてご紹介します。
債権者、債務者、サービサーの関係とは?サービサーの役割と債権売却の仕組みを解説!
債権回収に関わる重要な役割を果たすサービサー。
その正体や、債権者がどのようにして債権をサービサーに売却するのか、そして債務者との関係性について、分かりやすく解説します。
債権の管理や回収の流れを理解するための必見情報です!
債権者と債務者・サービサーの関係!
お金の貸借をした場合は、お金を貸した方が「債権者」で、借りたほうが「債務者」になります。
権利を持つ人が債権者です。
債権者が債務者から返済が出来なくなったら、その債権をサービサーに売買します。
サービサーは売買した債権を法的な手段で回収します。
例えば、銀行から住宅ローンを借りて支払いができなくなったら、銀行が競売にかけます。
「競売の申し立て」をします。債権が残らなければいいのですが、債権・借金が残ったら債権を「サービサー」に売却します。
残った債権を売却することによってその物件の銀行の借入残はなくなります。
整理がついたということになります。
サービサーとは?
サービサーとは「債権回収会社」のことで民間の「債権管理回収専門業者」のことを言います。債権の買取や債権管理回収の受託・事業再生支援などを手掛けています。
サービサーは法的手段で債権の回収を図ります。
サービサーは金融機関にとって必要な存在になっています。
回収困難な債権を切り離すことができるからです。
許可権者は法務大臣です。
Point
サービサーの許可要件
・資本金5億円以上の株式会社
・取締役の1名以上に弁護士が必要
・暴力団員等の参入排除の仕組み等
サービサーが必要になった背景は1991年~1993年頃に起こったバブル崩壊で不良債権が大量に出てしまって、処理出来なくなってしまったからです。
金融機関が不良債権の処理に追われてしまって通常の業務が出来なくなり、債権回収のために民間業者も合法的に債権回収を行えるようにしたのがサービサーです。
「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」は1999年に施行されました。
サービサー法が制定されるまで、委託を受けて債権を回収する仕事は弁護士しか 認められていませんでした。
サービサーが回収できる債権は特定金銭債権と呼ばれています。
「特定金銭債権」とは
・金融機関が有する貸付債権
・リース・クレジット債権
・法的倒産手続中の者が有する金銭債権・保証会社・金融機関等が有する求償債権等
・特別目的会社(SPC)が流動化対象資産として有する金銭債権等
・その他、政令指定で定める特定金銭債権
引用元日本モーゲージ株式会社
債権をサービサーに売買!
銀行が出来る事で債権の回収方法は、競売にかけて借金が残ったら、残った債権の取り立てをするだけです。
残った債権の取り立てができない場合は、その債権をサービサーに売却することです。
銀行は債権を放棄するということはできません。
債権をサービサーに売却してしまったら、銀行の残務整理が出来たということです。
サービサー(債権回収会社)は、法務大臣の許可を受けて営業をしていますが、サービサーは違法に近い取り立てをするところもあります。
債権を売却する時の値段は
サービサーに売却する時の値段は信じられないくらい安い金額で売却しています。
取り立てがかなり困難だと考えられるからです。
債権を債権回収会社に売却することによって銀行側は、不良債権が無くなって決算書が綺麗になります。
サービサー側とすれば回収できればかなりの利益があがります。
サービサーの回収方法
サービサーの回収方法として、法的に出来る事は給料の差押えや銀行の預金通帳の差押えがあります。
しかし勤務先や、預貯金している銀行がどこか分からなければ、どうする事も出来ません。
あとは相手が嫌がることをしてプレッシャーを与えて回収することです。
しかし回収する事はなかなかむずかしいようです。
担保物件がまだ残っている場合があります。
担保物件が残っている場合は、抵当権の設定順位が、第1順位とか第2順位とかがあって、後順位の設定をしている抵当権者は、競売の申立てをしたいのです。
しかし競売の申し立てをして落札してもお金が回ってこないので競売の申し立てをすることはできません。
サービサーが出来る事は、債務者にプレッシャーを与えるために仮差押をするということぐらいです。
サービサーの仕事もかなり厳しいようです。
サービスの取り立てが厳しくて、債権者はプレッシャーに耐えきれなくて自己破産する人も結構いるようです。
経験談
私の友人から相談がありました。
銀行から借り入れたお金が払えなくなり、債権がサービサー(債権回収会社)に回ってしまって、給料の差し押さえの通知が来て困っている!という相談です。
もっと早く相談があれば方法を考えることができたのですが、今となっては債権回収会社と話し合って解決するしか方法はない!という答えしか出すことができませんでした。
話し合いがつかない場合は自己破産も方法のひとつだということのアドバイスしかできませんでした。
何事もそうなのですが前もって準備することが必要です。
計画を立てて前に進んでいくことです。
よく調べて勉強することです。
「まずいな!」と感じたらそこで立ち止まって対処することが重要です。
無理をするといいことはありません。
友人も「サービサーの対応がとてもきつくて辛い!」って言ってました。
結局自己破産してしまいました。
サービサーの対応の仕方は法的に進めてきますが、とても厳しい取り立てをしてきます。
精神的なプレッシャーをかけてきます。
例えばしつこいぐらいの電話での催促や内容証明書などの文章での催促をしてきます。
給料などの差し押さえなどをチラつかせてきます。
給料の差し押さえをされたら周りに知れ渡ってしまい、とても恥ずかしい思いをするようになりますね。
サービサー まとめ
今回は債権者と債務者・サービサーの関係!サービサーとは?債権をサービサーに売却!という事を解説しました。
今から不動産会社を立ち上げて不動産投資を考えているあなたには、あまり関係はないと思いますが、金融関係はとても重要なことです。
じっくりと勉強して、情報のひとつとして手に入れておいてください。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。(^^♪
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