六代目神田伯山とは?日本の伝統芸能を現代に伝える講談界の新星を解説

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はじめに

六代目神田伯山は、2020年2月に真打に昇進し大名跡を襲名した日本の人気講談師です。本名は古舘克彦、1983年6月4日生まれの41歳で、東京都豊島区池袋出身です。

彼は講談師としての活動だけでなく、ラジオパーソナリティやYouTuberとしても活躍し、伝統芸能である講談を現代に広く普及させる重要な役割を担っています。

講談師・神田伯山の経歴

神田伯山は武蔵大学経済学部経営学科を卒業後、2007年11月に三代目神田松鯉に入門し、「神田松之丞」の名前で活動を始めました。

彼が講談の世界に入ったきっかけは、高校時代に聞いた6代目三遊亭圓生の落語と、浪人時代に見た立川談志の高座に影響を受けたことでした。

2012年に二ツ目に昇進し、2015年には「読売杯争奪 激突!二ツ目バトル」で優勝しました。その後も着実にキャリアを積み、2019年には平成30年度花形演芸大賞金賞を受賞。

2020年2月11日、新宿末廣亭での襲名披露興行から「六代目神田伯山」を襲名し、真打に昇進しました。

襲名後も活躍は続き、2021年と2022年に連続で花形演芸大賞金賞を受賞し、2023年には同大賞の大賞を受賞。2024年には浅草芸能大賞奨励賞も受賞するなど、その実力は広く認められています。

芸風と講談への取り組み

神田伯山の特徴は、伝統的な講談の技術を守りながらも、現代的な感性を取り入れた芸風にあります。

彼は一話完結の「端物」と呼ばれる読み物よりも、連続物を重視する姿勢を師匠の神田松鯉から受け継いでいます。

特に『畔倉重四郎』などの連続物では、客席との一体感を大切にし、講談の魅力を最大限に引き出しています。

また、プロレスを題材にした新作講談『グレーゾーン』を創作するなど、伝統芸能に新風を吹き込む試みも行っています。

襲名に伴い、伯山は講談界の名跡である桃川如燕、神田五山、桃川三燕、桃川燕玉、桃川桂玉、柴田南玉、桃川燕国、神田松山、神田伯鯉を預かっており、講談界における重要な地位を占めています。

メディア活動と普及活動

神田伯山は講談の高座だけでなく、TBSラジオ「問わず語りの神田伯山」でパーソナリティを務め、YouTubeチャンネル「神田伯山ティービィー」も運営しています。

2024年12月時点でのチャンネル登録者数は24.2万人を超え、総再生回数は4000万回を超えるなど、講談を知らない層にも積極的にアプローチしています。

また、彼は落語芸術協会に所属する講談師として、新宿末廣亭などで主任興行を受け持つ際に、浪曲師や実況アナウンサー、文楽の太夫などさまざまなジャンルの芸能人を積極的にゲストとして招き、伝統芸能の垣根を超えた交流を促進しています。

人物像と私生活

神田伯山は2016年に古舘理沙(旧姓:川崎)と結婚し、2018年に第一子が誕生しています。妻は「冬夏株式会社」の代表取締役社長として、伯山のマネジメントやYouTubeチャンネルのプロデュースを担当しています。

彼の家系には文化人の血が流れており、曽祖父の古舘清太郎は日本初のトルストイ全集を出版した翻訳家で、高祖父の福岡庄太郎はパラグアイで柔術を広めた人物として知られています。

また、伯山は将棋棋士の渡辺明とは高校の後輩という関係があり、多方面に交友関係を持っています。

現代における伝統芸能の課題:まとめ

伯山の活躍は目覚ましいものですが、伝統芸能を取り巻く環境には課題も存在します。最近では大阪での独演会で観客の携帯電話が鳴り続けるというトラブルがあり、伯山自身がSNSで「楽しい気持ちだったのに残念」と苦言を呈する場面もありました。

伝統芸能の良さを多くの人に知ってもらう一方で、観劇のマナーを理解してもらう啓発活動も必要とされています。

六代目神田伯山は「今、最もチケットの取れない講談師」と称されるほどの人気を博し、講談という伝統芸能を現代に広め、次世代に伝える重要な役割を担っています。その軽妙な語り口と熱のこもった講談は、多くの人々を魅了し続けています。

最後までお読み頂きましてありがとうございました。(^^♪

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