はじめに
ユンボの操作方法についてご紹介します。
ユンボ(油圧ショベル)は、土木工事や建設現場で欠かせない重機の一つです。
積み込み作業や土羽の打ち方、さらには仮設道路の作成など、様々な用途に対応できるため、正しい操作方法を習得することが重要です。
本記事では、ユンボの基本的な操作方法から、実際の現場で必要とされる技術まで、わかりやすく解説します。
初心者から経験者まで、作業効率を高め、安全に作業を進めるためのポイントを学んでいきましょう。
目次
ユンボの操作方法
ユンボ自体を前進・後退させたりするのは、操縦者の足元から伸びる2本の長いレバーです。機種によっては足元がペダルの場合もあります。
レバーは、前に倒すとキャタピラが前へ回転し、前進します。
後ろに倒すとキャタピラーが後ろに回転し後進します。
運転席に座ると両サイドにレバーが一本ずつ、ついています。
右側のレバーは、ブームの上下の動きとアームの前後の動きをします。
左側のレバーがユンボの回転と土砂をすくうバケットの前後の動きをします。
機種によってユンボの回転をレバーで変えることができます。
使いやすい方に調整すればいいですね。
ユンボを操作して仕事をしていく方法
ユンボは自分の足場より高いところの作業もできますが、自分の足元より低いところの作業が得意です。
大雨が降って河川に土砂が流れ込んできたら、流れ込んだ土砂をきれいに片づけたり、山崩れなどで災害が起きた時の土砂を取り除いたり、土砂崩れで道路が通行止めになったりした時にユンボが大活躍します。
平時は、下水道管などを埋設するための掘削工事や掘削した土の積み込みです。
ユンボで土をダンプカーに積み込みをする方法
残土処理をするための積み込み作業の手順を解説します。
土木工事で大事なことは段取りです。
土木工事で大事なことは仕事をしやすいように段取りをすることです。
前もって準備をしておくということです。
段取りがきっちりとできていれば仕事は非常に早くきれいに仕上がります。
残土処理の積み込みをする時のバケットは幅広のバケットを使います。
ユンボの積み込み時の位置取り
積み込み作業をする土量が少ない時は、積み込みをする土砂の一番高い所に位置取りをします。
あまり高いところから積み込みをすると、ダンプカーに土砂を積み込むときに、ダンプカーにかなり強い衝撃を与えます。
ユンボのバケットが届くぐらいの高さまでに位置どりします。
積み込む土砂が多い時はダンプカーが積み込みをするために登ってこれるような勾配で道を作りながらユンボで積み込みができるように段取りします。
ここで大事なポイントはダンプカーの足場を常に整備しておくことと、積み込みをするユンボの足場をレベルにして作業をすることが大事です。
ユンボが積み込みをするときの足場はレベルに
ユンボやダンプカーが仕事をする時の足場は常に平坦にしておくことが大事です。
なぜかと言うと、ダンプカーの場合、足場が傾いていると積み込みをする時に均等に積み込むことが難しいからです。
またユンボの足場(足元)がレベルになっていないと積み込む時にユンボ本体がぶれて積み込みが難しくなってきます。
事故の原因に繋がります。
事故を起こさないように、楽に仕事ができるような段取りをすることが大事です。
積み込みの作業で常に高い位置どりで作業するということをやりながら、ダンプを導いて仕事を進めていきます。
この作業を繰り返していけば残土は綺麗に片付きます。
ユンボで法面用バケットで法面整形をする方法
ユンボで法面整形の方法を解説します。
ユンボで法面整形をする時のバケットは法面用のアタッチメントを使います。
盛土をする時の法面整形については、締固めをしながら仕上げていきます。
法面施工をする時は、土を多めに配って仕上げていくことが大事です。
仕事をする時は丁張をかけることが大事
はじめから丁張をかけていれば仕事が見えてきます。
仕事の完成した様子を想像することが出来れば仕事はうまくいきます。
なので丁張りをかけて仕上げていくことが大事です。
法面用の土の配置が終わったら正確な丁張りをかけていきます。
5m間隔と「曲がり個所」が有れば曲がったところに丁張りをかけていけば綺麗に仕上がります。
ユンボで土羽を打ちながら仕上げていく
ユンボのキャタピラーの横の向きは法面に対して平行に位置取りをすることが大事です。
ユンボの大きさによって違いますが、土羽をつくときのバケットの位置が土羽の一番下側に位置するような高さで下から上に向かって法面仕上げて行きます。
土羽を仕上げていくときは、土羽側の地面を少し高く仕上げて行く事が大事です。
なぜかというと、土羽側は少し地面が下がる場合があるからです。
それと土羽側に荷重をかける事によってユンボが土羽側に落ちて事故に繋がる事があります。
ユンボが倒れそうになって事故につながりそうな場合は、重機に乗っていれば感覚で分かってきます。
切土の場合の法面の仕上げ方
基本的には盛土と変わりはありませんが、上を向いての作業になります。
同じく使用するユンボの能力が違うので、ユンボの能力に合った高さごとに、仕上げて行かねばなりません。
切土なのでバケットが法面の施工箇所に届かなくなって手直しする場合、高い個所を手直し作業する場合は、とても時間がかかります。気をつけましょう。
作業の手順は盛土と同じく、丁張りを始めに正確にかけていくことが大事です。
丁張りも5mピッチくらいでかけて行った方がいいです。
丁張をかけたところを先に仕上げて行きます。
仕事がやりやすくなりますし仕上がり具合も良いようです。
法面整形をする時に岩盤が出るときがあります。
その時はユンボのアタッチメントを変えて施工するか、人力で削岩機を使って法面の整形をするかの検討をしなければいけません。
アタッチメントを変えて施工する場合は岩盤の強度や大きさによって検討しなければいけません。
ユンボで道を作りながら山頂まで行くための操作方法
緩やかな山であればユンボで山頂に行くのはあまり難しくはありません。
自走するにしても自分である程度の道を作って進んで行かなくてはいけません。
木が邪魔になるのであれば木を切り倒さなければいけません。
抜根もしなければ自走するのも困難です。
伐採した木や抜根した根っこも整理しておいた方が後の作業が楽にできます。
山の勾配がきつい場合や、山が高くて道を作って行かなければ頂上まで行くことができない場合があります。
そのときはユンボの歩く道をイメージして道を作っていきます。
道を作る場合は、山側は足を踏み外して下に落ちることはありません。進行方向に行き詰まりになるだけです。谷側は足を外す場合があります。
なのでユンボが通る幅を確保しながら谷側を少し高くします。
アームを伸ばして道を作る時は後ろ側を少し山側に向けて作業します。
そうすれば谷側に落ちる事はありません。
ユンボが下がる必要があった時は少し向きの調整をして下がれば安全に下がることができます。
作業するときに少し動いたりするので後ろ側が谷の方に動いていたら安全にバックすることができません。
道を作る時にユンボの前側は土砂でいっぱいになり前に進むことはできません。
後ろにしか進めませんので気をつけてください。
パイロットを抜くということは道を作っていくということです。
未開拓の山の中に切り込んでいく最初の通路の事を言います。
ユンボのアームを伸ばしながら足場を作りながら山頂を目指します。
ストレートに山頂まで行ければいいんですが、勾配が急すぎてユンボが登ることができない場合が有ります。
ユンボが作業をしながら登って行ける勾配は30°ぐらいであれば十分に仕事ができる勾配です。
ユンボが頂上まで登っていくことができたらその道が仮設道路になります。
ダンプカーが走れるくらいの仮設道路にするためにはもう一度登ってきた道を整形する必要があります。
できればダンプカーが昇り降りできるぐらいの道路ができればいいです。
仮設道路をちゃんと作ることができればその道を使って工事を進めていくことができます。
ユンボを使ってパイロットを抜く時に岩が出てきた時の仕事の仕方
ユンボを使ってパイロットを抜く途中で岩盤が出てきた。
作業の方法は?
ユンボのアタッチメントを削岩機用にして作業をするか、火薬を使って作業をするかです。
火薬を使って作業する方法
今回は削岩機用のアタッチメントを使わなくて、その現場に火薬が使える場合のことを解説をします。
火薬を使う場合は当然資格が必要です。
「火薬類保安責任者」という資格が必要です。
岩が出てきた場合、ユンボが岩の上を歩いて行くととても滑りやすくて危険です。
注意しなければいけません。
パイロットを抜く時に岩が出てきた時はその岩が小さな浮石であればユンボで取り除くことができます。
しかしユンボでその岩を取り除くことが出来なかったら人力用の削岩機を使って作業するか、クローラーという機械を使って作業します。
クローラーを使って作業する場合です。
クローラーという機械はコンプレッサーが必要です。
クローラーは2mのシャフトと先端にドリル・ビットがついていて穴をあけていくことができます。
クローラーで穴を開けます。
そこに火薬を埋め込みます。
クローラーで何箇所か穴を開けたら、まずアンホ爆薬を入れて次にダイナマイトに電気雷管をセットして埋め込みます。
埋め込んだら隙間がないように穴の先まで、土で穴をしっかりふさぎます。
ふさがないと、岩盤の方に発破の影響を与えないで、そのまま外の弱い方に吹き抜けていきます。
発破の効果が無くなります。そして危険なので、しっかりとふさがなくてはいけません。
脚線で配線します。
周りの安全を確認して、今から発破します。
という合図をして、on off のスイッチで起爆します。
発破をかけると岩が小さく割れて、ユンボが前に進むことができ作業がはかどります。
ユンボでパイロットを抜く時の道は、少々でこぼこでも構いません。
先ず頂上まで行けば大丈夫です。
パイロットが抜けたので頂上まで行くことができました。
次の作業は何かと言うとその現場の目的は何かということです。
造成地などの平地を作る場合は平地の高さが決まっていると思います。
計画の高さまで土砂を搬出しなければなりません。
土砂を搬出しなければならない時は、土砂を搬出する準備をします。
必要な重機類は ユンボと土砂を運搬するダンプカーが必要になります。
ダンプカーが通れるような仮設道路を作らなくてはいけません。
仮設道路を作るときは計画高に合った丁張りをかけなければなりません。
丁張りをかければどのように仕事をしていけばいいかわかるようになります。
ユンボの操作方法 まとめ
今回はユンボでダンプカーに積み込みをする方法や土羽の打ち方・仮設道路を作るときの操作方法を解説しました。
土木建設業ではユンボはひっぱりだこです。
災害が起きた場合でも、とても重宝されています。
重機を使って作業するときは十分に注意をして利用することが大事です。
事故が起きないように最大限の注意を払って作業しましょう。
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